2007年11月アーカイブ
大会終了後、すぐに更新できずに済みませんでした。
統一チームは決勝に臨めませんでしたが、中日とSKの試合を観戦した選手、関係者たちもいたようです。彼らは、どんな気持ちで決勝のスリリングな戦いを見たのでしょうか。
負けたチームの批判はしたくありませんが、これまで書いてきたように、統一は投打のミスで、いわば「自滅」しました。完全な力負けと言い換えてもいいかもしれません。そんな自分たちの戦いと、決勝で繰り広げられた戦いを重ね合わせて、どれだけこの大会で多くのものを吸収し、また反省してくれるか。そうでなければ、負けた意味がありません。勿論、そうした「見えないもの」は、次の試合、次のシーズンに簡単に反映できるものではないでしょう。でも統一にとっては、反省と教訓を得るには十分な大会だったはずです。「勝つときは勝つ、負けるときは負ける」という、ハッキリ言って「雑な野球」をいつ脱皮してくれるのか。呂監督には期待したいです。
台湾野球界には、様々な問題があることは知っています。
八百長、選手の年俸、球場施設等の環境問題、無理解な球団上層部……。多くのものが野球の成長を阻んでいます。
でも問題は日本にも、韓国にもあります。それを言い訳にはできない。
未熟な野球だから、まだ成長の余地も十分にある。そう思いたいし、選手もまた諦めないでやって貰いたい。そう思っています。
統一に関しては、とにかく来季はまず優勝。
そしてもう一度、アジアシリーズに登場して貰いたいです。そして今回とは少しでも違った野球、成長した足跡を披露して貰いたいと思います。それもまた、台湾野球のための成長の、ひとつだと思うから。
そのためにも、私も来季はまた、台湾に応援に行くつもりです。
もしチャンスがあれば、また別の機会に迷球諸氏にメッセージを送れればと思っています。短い間でしたが、直接、書き込みをして戴いて感謝しています。謝謝。
(文/木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
J SPORTSさんでは「北京五輪アジア地区最終予選」の中継もあるようなので、アジアシリーズに出場したSKワイバーンズに所属する、韓国代表選手について、ご紹介します。
SKから代表入りするのは6人。でしたが、外野手のパク・ジェホンがミン・ビョンホン(トゥサン)と入れ替わったため、5人となりました。理由としては、「元々、パク・ジェホンはスタメン起用ではなく、経験豊かなパク・ジェホンをベンチに置いておくよりも、強肩で足が速いミン・ビョンホンの方が、使い勝手がよい」というのが理由のようです。
投手では、中日との初戦、4番手で登板したサイドハンド守護神、チョン・デヒョン。学生時代のシドニー五輪と、ワールドベースボールクラシック(WBC)で代表入りしています。キム・ビョンヒョン(マーリンズ)が代表入りを断ったため、チーム唯一の横手投げとなり、最終メンバーとして台湾入りすることでしょう。
そして、捕手のパク・キョンワン。現在4人の捕手が代表入り。最終的には2、3人がエントリーされる見通しですが、パク・キョンワンは韓国シリーズ、アジアシリーズでのリードで再評価され、こちらも最終メンバーに残りそうです。
内野手は、一塁手で4番打者だったイ・ホジュン、遊撃手で1番打者のチョン・グンウ。イ・スンヨプ(巨人)が左手親指付け根の手術で、代表入りしないため、イ・ホジュンは一塁手、または指名打者で出場の可能性があります。また、チョン・グンウはチームではショートですが、代表チームには、パク・チンマン(サムソン)、キム・ミンジェ(ハンファ)という鉄壁の両選手がいて、二塁手の控え。人数的に最終メンバーに残るのは困難に思われましたが、こちらも最近、評価がアップしています。足があり、パンチ力もあるだけに、首脳陣も最後まで悩むことでしょう。
そして外野手は、中日との決勝戦で5-5の同点とする2ランアーチをライトスタンド上部に叩き込んだ、イ・ジンヨン。WBCでの活躍で「国民的右翼手」と言われ、キム・ソングン監督は彼を「国際大会要員」と冗談めかして評していましたが、決勝戦での値千金の一発で、今回も国際舞台での勝負強さを見せつけました。
SK所属の代表選手たちも、既に召集されているメンバーと合流し、韓国代表チームの合宿地・沖縄入り。アジアシリーズでの戦いが自信となって、五輪予選で実力が発揮されることを期待します。
(文 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
3連勝で予選を1位通過したSK。2005年からスタートしたアジアシリーズで、今回の決勝戦が韓国チーム対日本チーム5度目の戦いですが、韓国側が初めて優位な立場で迎えた試合でした。
「挑戦者」ではないSKが、ここまでのような戦いをできるか正直不安でしたが、シーズン中よりも、韓国シリーズ、アジアシリーズを経て、どんどん強くなっていったチームは、臆することなくゲームを進めていきます。
3-5で迎えた7回表、1死一・三塁のピンチを招きますが、左腕のカ・ドゥクヨムがしのぎ、8回裏のイ・ジンヨンの同点2ランを呼び込みました。同点にさえなれば、あとは自慢のリリーフ陣がつなぎ、打撃陣が1点をもぎ取るという、普段のSKらしい戦いになるところでしたが、ひとつだけ違ったのは「決勝戦の場合、勝敗が決まるまで行う」というルールのため、延長戦を考え、6番手のロマノを続投させたことでしょうか。
とはいえ、ロマノを責めるよりも、ノーアウトで出たフォアボールのランナーをバントで送り、ヒットで還した中日が素晴らしかったというところでしょう。
試合後の記者会見で、監督、選手が語った「力で負けたと思っていない」という言葉は、負け惜しみではなく、今年に限っては、韓国のチャンピオンチームが日本のチャンピオンチームと対等に戦えたということだと思います。
SKはアジアNo.1にはなれませんでしたが、今後もアジアシリーズが継続するのであれば、今回のSKの戦いは、日本に追いつこうとする各国球界にとって、励みになったのではないでしょうか。
(文 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
やはり想像した通りになりましたね。なにしろ先発のピーターがシーズンとは別人のような投球内容。あれでは抑えられるはずもありません。試合後の記者会見では、ピーターを中日戦の2番手に使ったことが質問にもあったようです。それで疲労が出たのではと。
でも、戦略的に中日戦のあの展開なら、スクランブル登板もアリです。ただしそのためには事前にどれだけシミュレーションしていたかが問題です。例えば、本人自体にあのような展開で登板する準備が出来ていたのか。投げさせるにせよ監督として、何イニングを計算していたか。当然、翌日であるSKの先発で連投か、はたまた中国戦で投げたフィゲロアを先発に急遽、廻すか、とか。それも勿論、本人達に伝えていなければなりません。
その上で、もし外国人投手二人を中日戦に注ぎ込んで勝っても、、負けた場合には翌日試合にはしわ寄せが来ます。その代償を払うか。使わないで負けて翌日に臨むか。どちらにメリットがあるか。
そんな様々なことを想定して、登板させる。こうした短期決戦では、それくらいのシミュレーションは必要でしょう。
こればかりはチーム内部の事情が絡むので、外部の我々からは想像しかできません。
ただSK戦の中継ぎの順番を見る限り、どうも監督が中日戦に投入したのは、想定していたことのようには思えませんでした。なぜなら、ピーターの後に、フィゲロアを使わなかったから。
要するに、一戦必勝で後のことを考えない戦略なら、昨日のSK戦だって初回に2点取られたところで、フィゲロア投入もありなワケです。でもそれをしなかった。おそらくフィゲロアにはそんな準備をさせていなかったのでしょう。ということは、中日戦だってピーターを準備させておらず、いきなりご指名したと考えるのが自然だと言うことです。
試合後、なんとなくいろいろな話が耳に入ってきました。どうもいろいろ“事情”があったようです。(申し訳ない。こういう半分オフィシャルなサイトのブログでは、書くことが出来ません)。
いずれにしても、呂監督の“迷采配”ではないことは間違いないです。でもピーター自身、問題でした。彼自身の調整に対する甘さ、いい加減さです。彼は後期の終盤くらいから、キッチリとした調整を怠っていました。台湾シリーズでもシーズンのような好投を見せなかったのは、その影響です。今大会の前の、来日前の練習でも、テキトーだったと耳にしました。それじゃまともなピッチングは出来ません。それを監督の管理能力と片づけるのは簡単ですが。
なんどか監督と話をする機会があり、彼は彼なりの考えがあると私は受け止めています。今季は後期から監督になり、いきなり自分の思うような采配や練習プランを出来なかったはずです。むしろ彼の真価が問われるのは、来季だと思います。
まあそんなこんなで負けました。次回は、今大会を振り返り、私なりの“総括”をお伝えしたいと思います。昨日のブログにも、多くの台湾からの書き込みを頂戴しました。改めて感謝です。このブログもそろそろ終わりになりますので、もしご質問があれば、また書きこんで下さい。可能な範囲でお答えも盛り込み、書きたいと思っています。では、では。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
3連勝で決勝進出を果たした、SKワイバーンズ。中日との2度目の対戦となる決勝戦はどんな戦いになるでしょうか?
SKとしては先発・レイボーンがなんとか5回までゲームを作って欲しいところ。フォアボールが多いレイボーンですので、中日としては、フォアボールで得たランナーをいかに生かすかがカギとなりそうです。5回以降は、初戦で好投した19歳左腕、キム・グァンヒョンをはじめ、投手総動員体制で優勝を目指します。
打線ですが、韓国の投手より数段レベルが上の、中日投手陣が持つ落差のある変化球を打ち崩すのは容易ではありません。初戦は相手のミスでもらったチャンスに助けられました。決勝戦では少ないチャンスを得点に結び付けられるかが重要になりそうです。
そこで大事なのが、打線のつながりですが、韓国シリーズから調子を落としていた、9番のチェ・ジョンに、チャイナスターズ戦中盤から当たりが出てきました。下位打線からでも得点できるようだと、SKにはいい流れとなりそうです。
初戦もそうでしたが、ミスをした方が勝利から遠のく戦い。SKの守備面での不安としては、外野手、特にライトが、ドーム天井に向け高く上がったフライを、見えにくそうにしているので、そのあたりで守備のほころびがでなければということろでしょう。
中日が日本勢の面目を保ち、アジアNo.1となるのか、それともSKがチャンピオンの座を奪うのか?非常に楽しみです。
10日(土) 統一戦を前に実施の「韓国プロ野球トークライブ」に、ゲスト出演してくれた、キム・ソングン監督(写真右)と司会の当方
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
中国戦、統一戦とコールド勝ちしたSK。シーズン中、ずっと首位をキープしていたSKですが、韓国シリーズ、そしてアジアシリーズと、チームがどんどん強くなっているのを感じます。その中のひとつに「選手の勝利へ向けた自覚」があります。
前回、本欄で「また、2回には無死一・二塁の場面でパク・ジェホンに、普段にはない送りバントの指示。」と記しましたが、このバント、驚いたことに、実はサインではなく、パク・ジェホン自らの判断だということが、監督のコメントから明らかになりました。聞いてみなければわかりませんね。
パク・ジェホンといえば、プロ初年度の1996年、新人王、本塁打王、打点王に輝き、華々しくデビュー。国際大会での強さから「リトルキューバ」と呼ばれ、年俸はチーム内トップの4億ウォン(約5千万円)です。しかし、性格には若干ムラがあり、チームのためというより、個人主義的なタイプです。
ヒョンデ、キアを経て2005年にSK入りしたパク・ジェホン
そのパク・ジェホンが、どうしても先制点が欲しい中日戦の序盤、自らの判断で送りバントを試みます。これを見て、キム・ソングン監督は「(サインが間違って伝わったかと思い)コーチにサインを確認した」ほど。「チームのために、送りバントをするとは、パク・ジェホンは成長した」というのが監督のパク・ジェホン評です。
チャイナスターズにコールド勝ちし、臨んだ統一戦でも、大量得点での勝利の後は、大振りになりがちですが、右打ちや次の塁を狙う走塁など、きっちりとした攻めをしてきました。
さぁ、いよいよ決勝戦です。韓国出場チームがアジアシリーズ王者に輝くことは出来るのでしょうか?
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
これ、試合後数時間経ってから書いています。すぐに書かなかったのは、気分が悪かったからです。なぜ気分が悪かったかというと、統一が中日に勝てた試合に負けたからです。
勿論、正直言って最初は期待してませんでしたよ。いや、より正確に言えば、心密かに期待はしていたけれど、相手はやっぱり日本一になった中日です。しっかりした野球をすることでも日本一。前日、韓国SKに負けただけに、統一戦は気持ちを切り替え、引き締めて戦ってくるはず。だから統一にとっては不利だと想定していたわけです。
でも、中日打線は1日では変わりませんでした。守備でもサードの森野は自分を見失っている感じですね。この大会、もう彼本来の力は発揮できないでしょう。そんな、なんというか流れとか、雰囲気って言うのがあるんです、野球には。
そんな中日相手に、7回まで2対3で許しているリードはわずか1点!勝てたのに!(9安打で2点なんて、ほんと去年までの負けパターンそのものではないか)。
せっかく潘威倫(愛称トゥトゥ)が投げているんですよ。肩が悪いのに、来季のことを考えたら休んだ方がいいのに、それでもマウンドに立っている。球速は本来の150キロはやはり遠く、138キロ、139キロが精一杯。でも冷静に、丹念にツーカンのミットめがけて投げている!統一の打者たちは、そんなトゥトゥを後ろから見ていて、燃えないんだろうかね。それで野球選手かね。
これまで随分統一の試合を見てきました。そのたびに期待と失望を繰り返してきましたが、今日という今日は、失望しました。
だって打線が、相変わらずシーズンのままなんだもの。走者が出ても、進塁させ、少しでも相手投手を苦しめるといった攻撃をすることもなく、ただバットを思い切り振るだけ。プリトー!お前が5回にヒットを打っていれば、流れは完全に統一に来たんだ!
「このままシーズン33本の豪打を見せずじまいで台湾に帰るか?!」のブリトー。
それ以上に呆れたのは、守備です。許聖杰!なんだ3回の守備は!君が2度もエラーしなければ、3人でチェンジになり、同点にされることはなかったんだ!
その後も統一野手陣は記録に表れないミスばかりしでかして。ここまで“普段の野球”をするこたぁないじゃないか!テレビ中継では、さすがにこんな感情むき出しのコメントは出来ないから我慢していたけれど、ほんと、呆れました。
「なんのために統一に帰ってきたんだ!ベテランがあんなエラーしたら話にならんだろ!」の許聖杰
今大会で改めて痛感したこと。それは“野球の質の違い”です。勿論、台湾に行って見ているときからわかっていたことですが、こうやって中日や韓国SKと同じグランドでプレーしている姿を見ると、改めて統一というチームが“雑な野球”をしていると実感します。(大橋監督が頭を抱えていたことですが)。
それが統一の野球だというなら、それはそれでもいいです。でもこういう大会は、統一の野球であって、同時に「台湾の野球を代表している」ということを忘れてはいけないはずです。言い換えれば、統一がミスをすれば、台湾野球が笑われると言うことです。それでもいいのですか?
明日は韓国SKとの試合です。結果はわかりません。でも「ミスがなければ勝てるけど、ミスが出たら負ける」というスタイルを、この機会に反省してもらいたいと思います。そのためにも、私はSKとの試合にはコールド負けするくらいの恥をかいて貰いたいと思っています。
前回のブログは、台湾の統一ファンの方々からの書き込みを多く戴きました。思っても見なかったことで感謝しています。謝謝!(中国語の書き込みも、ちゃんと理解しましたよ)
なので今回はお礼の意味も込め(?)説明をすっ飛ばして、そんな球迷諸氏(台湾ではファンのことを球迷と書きます)に伝えるために、あえてストレートな書き方にしました。きっと日本でご覧の野球ファンの方々は、ついて来られなかったですよね。多謝。
でもさぁ、台湾の単独チームが日本一のチームに勝つ絶好のチャンスだったんだぜ?ったく。勿体ないというか、情けないというか。
……なんだよ。数時間経って書いても、怒りは同じだったよ。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
帰ってきました!ドームメシ!!
今回は食事はチョットという人のために番外編として、ティータイム編をお届けします。
東京ドームの目と鼻の先にある、東京ドームホテル3階にパティスリー「プティプティ」を発見。
店内:パティスリー「プティプティ」
住所:東京都文京区後楽1-2-61(東京ドームホテル3階)
電話:03-5805-2111
専門のパティシエが旬のフルーツを使い作ったオリジナルケーキが10種類以上!!
見た目も鮮やかで、甘過ぎずサッパリとした味わいでティータイムには持ってこいです!たらふくお昼を食べた後でも、デザートは別腹だからかすんなりお腹に入ってしまいます! テイクアウトも可能!
プロモ担
アジアシリーズが開幕しました!!
日本代表として挑んだ中日ドラゴンズ、初戦の相手は韓国代表のSKワイバーンズ。
残念なことに中日ドラゴンズが3対6と完敗し、3年目を迎えるアジアシリーズで日本勢初の黒星を喫してしまいました・・・・
過去2大会は千葉ロッテ、北海道日本ハムが順当に勝ち進み、無敗でアジアNo.1の座に輝いただけ
に・・・日本代表として大会3連覇に挑む中日ドラゴンズに黄信号点滅!!
11日の決勝に進出するには、今日の統一ライオンズ戦が正念場。
勝つために、中日ドラゴンズは朝倉健太投手が先発マウンドにあがります。
注目の一戦「統一ライオンズ×中日ドラゴンズ」は、まもなくプレイボール!
第1戦が終了しました。結果は9対5。期待に違わぬ(?)ひとつ間違えれば「歴史的敗退(中国の歴史的勝利)」となる展開での勝利でした。
1回表の攻撃で潘武雄の二塁打、高国慶のタイムリーヒットと繋がり、あっけなく先制。いや、この時点でイヤな予感がしたんです(苦笑)。いくら格下の中国とはいえ、こんなにアッサリ先制するなんて出来すぎだと。ただフィゲロアがあれだけ打たれることは想定外でした。結果、8回途中まで投げましたが、1回裏に4連打で2失点、2回も1失点。4、5回にも4安打許して1失点……。毎回のように安打、出塁を許して4点を与えるなんて。
彼は台湾に来てシーズンは4試合、プレーオフ1試合、台湾シリーズ3試合の計8試合登板しているのですが、この日の中国戦が最悪の内容だったと思います。まずスライダー、カーブで思うようにストライクが取れない。ストレートの球威もイマイチ。通常でもMAX143キロくらいなのですが、この日は138キロ程度。
打線も初回の先制の後、7回までヒットは出るも毎回残塁。まあこれが統一のシーズンで見せ続けた“本来”のパターンなんですけどね。放送でも小生、なかば呆れてコメントしましたが、まさかこんな大会でも“普段着野球”をやってのけるとは思っても見ませんでした。フツー、このての大会って“よそ行きの野球”になるわけですよ、緊張したりして。でもこのチームは違うんですよね(笑)。
それでもって、7回に潘武雄の四球、プリトーのヒット、高国慶の二塁打、劉芙豪が四球、そして陳連宏の満塁ホームラン……。
まったくもってシーズンの大逆転でよくあるパターンでした。 中継の都合で試合後の取材が出来ないので、ベンチじゃ選手達がどんなだったかはわかりません。(第2日目の試合前に確かめますが)でも、多少は焦ってたと思いますよ、逆転するまで。
というのも、相手が中国だったからです。台湾と中国は、ここで触れるまでもなく“微妙で特殊”な関係にあります。だから双方とも他国以上に勝ちたい相手。それは統一のメンバーでも同じだろうし、また周囲もそう求めます。だからこそ空回りして得点が出来なかったことも予想されます。
いずれにしても、野球がなぜ九回守り、攻撃するのかという基本的なルールがあるかが、こういう試合を見ると実感します。これ、5回、7回だったら、絶対に負けてました。九回あるから双方の実力が表れる。そんなことを感じた試合でした。
プロ11年目、34歳のベテラン。ヒザの持病からDHがほとんどだが、本来は外野。バットコントロールの良さは台湾でも随一。大柄(身長190㎝)だが、実際はアベレージヒッター。ミスター台湾の陳金鋒は実弟。
陳連宏は、これで台湾に帰っても鼻高々でしょうな。中国相手に7打点ですから。本来はホームラン打者ではないけれど、ストレート一本で待っていて、1、2の3で打った感じでしたね。東京ドームは飛びますし。
ただ14安打を放って、攻撃陣も少しはほぐれたと思います。あとは投手ですね。昨日は抑えの曾翊誠(ゼン・イーチェン)が最後に登板しましたが、シーズン同様不安定な内容でした。ストレートも走っていないし、スライダーのキレも良くない。9対4の点差でしたから、本当なら他の中継ぎ投手でも良かったところ“試し登板”だったと思います。でもあの内容じゃ、呂監督も韓国、日本戦では使いにくいだろうな。
アマ時代に阪神から誘われた。プロ入り後は主に中継ぎ、抑えに。鋭いスライダーが武器も、今季は不振。03年、選手生命を危ぶむ右大腿骨骨折をするが、奇跡の復帰。明るい性格でベンチにも不可欠の存在。愛称は「シャオパオ」
このシャオパオ、見かけによらず緊張しいの小心なんです。
さてさて、第2日目は日本戦。どうなることやら。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
アジアシリーズ初日、18時から行われた中日対SK。中日守備陣のミスもあり、6-3でSKが勝利。SKは、アジアシリーズで初めて日本のチームに黒星をつけたことになります。
ゲーム詳細は、各所で見ることができると思うので、この試合の背景にまつわる話を記します。
まず、6回2/3を0点に抑えた、ルーキーのキム・グァンヒョン。SK紹介<3>でもお伝えしましたが、韓国シリーズ第4戦で好投し、注目の的となりました。キム・ソングン監督は、キム・グァンヒョンに対し、10月29日の時点で、アジアシリーズ初戦での先発を伝えたとのこと。監督は今となって「早く伝えすぎて緊張させてしまったかも」と振り返
りますが、心配をよそに、中日打線をきっちり抑えました。これも、緊張感のあった初回に迎えたピンチを、0点で切り抜けた点が大きいでしょう。
キム・ソングン監督は、今年2月の沖縄・具志川キャンプでキム・グァンヒョンについて「素材的には彼は日本に持ってきても有望視されるでしょうね。新人の左投手であれくらいの球を放れる投手は少ない」と話していましたが、期待のルーキーとはいえ、その時はまさか、秋に日本チーム相手に勝ち星を挙げるとは思ってなかったのではないでしょうか。
今以上にあどけない表情だった、今年2月のキャンプでのキム・グァンヒョン
SKナインは1回表の攻め、とにかく固さが目立ちました。しかし、その裏、キム・グァンヒョンがピンチをしのぎ、徐々に選手たちがほぐれてきた様子が、グラウンドレベルで見て取れました。
この日のSKの打線は、シーズン中とはちょっと違ったもの。中日投手陣からそうは点がとれないと見て、攻撃的な布陣を組みました。通常、外野では、守備面を考え、パク・ジェホン、イ・ジンヨンはどちらかを併用となるケースが多いのですが、両方をスタメンに並べ、クリンアップカルテットともいえる打順を組みました。
また、2回には無死一・二塁の場面でパク・ジェホンに、普段にはない送りバントの指示。結果失敗し得点にはつながりませんでしたが、「なんとしても先取点が欲しい」というSKベンチの思惑が見て取れました。
6-3で中日に勝利したSKですが、特にはしゃぐという様子はなし。SKは、普段から監督以下、コーチたちが選手を我が子のように、真剣に向き合っている姿を目にします。その親たちが勝利のあと、あえて引き締めたような表情をしているのを見て、子供たちは喜びをグッと押し殺しているように見えました。キム・グァンヒョンは好投しましたが「相手のミスでもらった勝ち星」という冷静な判断がチーム内にはあるようです。
初戦で強敵中日をやぶったSKは、今後どんな戦いを見せるでしょうか?
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
アジアシリーズが開幕しましたね!!
第1試合の「統一ライオンズ×チャイナスターズ」は中盤まで、チャイナスターズがリードしていて歴史に残る1勝を間近で見られるかもと期待してしまいましたが、9対5で統一ライオンズの勝利!!
勝利を記念して、統一ライオンズのマスコット七変化をお楽しみください!
ドームより愛をこめて
今年も戻ってまいりました東京ドームメシ。
今日は野菜がたっぷり食べられる韓国料理を選んでみました。
店名:ノルブネ 水道橋店
住所:東京都文京区後楽1-1-15 梅澤ビルB1
電話:03-3814-4422
「笑っていいとも!」に店主さん(たぶん)が出演したときのフリップですね。
気の抜けた阿部寛…
お顔を拝見したかったのですが、私の座った席からは残念ながら厨房内は見えませんでした。
そんなこんなで出てきたカクテキ・サラダ・スープ!
お茶がコーン茶なのがとってもうれしいです。
メインはビビンバ。
トッピングを聞かれて思わずメニューの一番上に書いてあった「とりマヨネーズ」を指差してしまった私。。。
失敗しました。
「黒そぼろ」「赤そぼろ」「キムチ」あたりにすべきだったorzとか思いつつ、マイルドなビビンバを頂きました。
カクテキが辛いのでちょうどいいもーん。
そんなランチは850円で男性もおなかいっぱいになれるボリューム。お勧めです。
(Web担・O)
さて、ここまで投手陣はアジアシリーズでの先発が予想される3投手を紹介してきましたが、残すはあと1人です。韓国シリーズでは第2、6戦に登板した、チェ・ビョンヨン。体格を生かした重い直球で打者を詰まらせ、今季は11勝8敗。防御率はリーグ2位の2.84でした。
アジアシリーズでは中国戦に登板か?
彼ら先発陣につなぐのが、SK自慢のリリーフ陣です。60試合以上登板した投手を4人抱えるSK。中でも12年連続50試合以上登板、今季も64試合に登板し、自身が持つ通算最多記録を更新する756試合登板のチョ・ウンチョンと、シドニー五輪、WBCでも代表選出され、北京五輪アジア予選でも代表のチョン・デヒョン、この2枚の右のサイドハンドがセットアッパーとクローザーの役を務めます。
しなるようにスナップを利かせた投球が武器のチョ・ウンチョン
防御率0.92はクローザーの中でリーグトップのチョン・デヒョン
彼らをリードするのがかつての本塁打王で、現在はデータ野球の扇の要を担う、パク・キョンワンです。
打撃陣はシーズン中、ツープラントンシステムを敷き、シーズン中は日替わり打線だったのですが、韓国シリーズではある程度固定されました。外野は国際試合に強く「リトルキューバ」という異名を持つ、パク・ジェホン、チームトップの25盗塁のチョ・ドンファ、21盗塁のパク・ジェサンが並びました。ワールドベースボールクラシックで美技を連発し「国民的右翼手」として韓国国内でも知名度の高いイ・ジンヨンは、チーム事情もあり、控えに回ることが多くなっています。
そんな中、最も固定起用されたのがサードを守る、チェ・ジョン。打点・本塁打はいずれもチーム2位。高卒3年目であどけない表情と線の細さが印象に残る選手ですが、見かけの割りにパンチ力があり、下位打線からの得点源となりました。
今季の最重要強化選手だったチェ・ジョン
昨年、一昨年の出場チーム、サムスンと比べると、スター選手は少ないですが、投打ともにバランスよく選手が揃っています。今年のSKは日本チームから初めての勝利を挙げることができるか?注目していただきたいです。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
統一の場合、ブリトーとともにクリーンナップを打つ4番の高国慶(カオ・コーチン)も代表的な打者です。
4年目の今季、大ブレイクしたスラッガーです。
シーズン最多安打の新記録152本を達成。シーズン打率は.358。
粗さはあるけれど豪快さは魅力の、五輪代表候補にも名前を連ねている打者です。得点圏打率.355。対左長打率.608。対右長打率.539と、今季残した数字もマンガのよう。プロ入りした1年目に12本塁打を記録して、その当時から台湾を代表する打者の期待をもたれましたが、その後は低迷。
やはり粗さがすべてなんですよね。甘い球はガンガン飛ばすけれど、ちょっと厳しいコースを攻められると、途端にバットが湿ってしまう。このあたり、やはり台湾の打者の課題というか限界です。
カオ・コーチン
「この逞しさ。もう一皮むけたら、いい打者になるのだけれど。」
勿論、1番を打つ楊松弦(ヤン・ソンシェン)や2番の潘武雄(パン・ウーション)など、シュアーな打者もいます。でも、彼らも「ここ」というウィークポイントを持っている。勿論、日本の打者だって「穴」はあります。ただ台湾選手の場合、なかなかそれを克服できない。ひとつには「それでも最終的には結果を出している」ということ。だから欠点の克服に対して、もうひとつ真剣味が加わらない。リーグのレベルの問題もありますね。そういう点がクリアされていくことが、台湾野球のレベルアップにも繋がると思うのですが。その意味でも、他国と対戦する今大会のような舞台は、彼らにとっても貴重な体験ができる場所だと思います。
パン・ウーション
台湾でも数少ないシュアーな打者。ちょっと高橋由伸が入っている気が(そう思うのは私だけ?)
そうそう。忘れてならない打者がいました。
プレーオフで捕手ながら1番を打った高志鋼(カオ・ツーカン)です。しぶとい打撃と冷静なリードが持ち味。札幌のアテネ五輪予選では韓国からサヨナラ打を放つなど、勝機に強い打者です。
北京五輪予選でも正捕手の筆頭候補。盗塁阻止率.250というのが気になりますが、まあ盗塁は投手のフォームが大きかったりという別の要員もあるので。
決して大きいのはありませんが、ライトにちょこんと打ってみたり、とにかく「ここ」という場面では楽しみな打者です。今大会も、相手投手が左だったら、彼の1番も実現するかも。
そんなにこだわるのも変化も知れませんが、「フツーの野球」ばかりじゃつまらないと思いませんか? プロならば、やはり「フツー」じゃないものを見せてくれることも大事。私はそう思う一人です。だからこそ、統一のような破天荒なチームに魅力を感じたりするのです。
ツーカンの1番、そして一塁に出たら盗塁! 実際にプレーオフでも見せてくれたような「意外性」を、今大会でも発揮して欲しいと願って(祈って)います。
カオ・ツーカン
捕手にしちゃ、甘いマスクで台湾でも女の子に人気があります。
日本の俳優・河合我門を思い出しましたが、それは私だけ?
そんなこんなで、大会初日。中国戦に臨みます。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
さて、7日は各チームの公式練習が行われました。
統一も、オレンジのユニフォームに身を包んで東京ドームのグランドに姿を現しました。
他のマスコミ関係者や、中日関係者からは「でかいのが多いな」という声も漏れたほど、統一ナインの姿は威風堂々たるものでしたね。
ですが、打撃練習に入った印象は「?」でした。移動の疲れもあるのでしょうか芯を外す打球が多く、本来のガシガシ打ちつつも、きっちりミートした打球が見受けられません。
象徴的だったのは、「布雷」のグランドネームのブリトーです。
今季33本塁打、107打点で2冠王に輝いたドミニカン。
彼の打球は、普通なら打った瞬間に練習でも軽くスタンドインする軌道なのですが、ほとんどがライナーかゴロで人工芝の上を転がって行くものばかりでした。最初は初めてのドームの感触を確かめているのかと勘ぐりましたが、打ち続ける姿を見ている限りでは、そうでもなさそうです。
ブリトーは昨季途中に統一に入団し上記のように今季、33本で本塁打、打点107の2冠を獲得。33本と7試合連続本塁打はともにリーグ新記録更新です。韓国でもサムスン、SK、ハンファノ3球団に所属し、今大会出場のSKは古巣のひとつ。得点圏打率.388。対右長打率.638。対左長打率.587を誇るスラッガーです。
難を言えば打ち損じが多いこと。
確実に捉えていれば打率3割7分、本塁打45本は台湾なら打てている打者です。
それと守備の拙さ。韓国時代に膝を痛めて持病になっており、シーズン中は腰高の守りが目につきました。まあそうした欠点がなければ、台湾はおろか、メジャーでプレーしてたでしょうが。
ちなみに公式練習日には、SKの練習時間にも姿を現し、親しかった選手と歓談していました。(韓国の選手が一生懸命英語で話しているのが印象的でしたね。どこまで通じているのかビミョーな雰囲気でしたが、ま、会話ってのは正確に通じることが第一じゃないから)。
彼らの打撃練習を眺めているとき、一色トレーニングコーチの話を思い出しました。
台湾シリーズが終わった翌日。
国際電話で話したときに、彼はこんなことを指摘していました。
「気になるのは相手以上に試合時間です。選手たちは昼の試合に慣れていないから」。そう。1年中温暖、かつ夏場は暑い台湾では、デイゲームはないのです。平日は6時半からで土、日曜が5時。日本のような1時、2時という時間帯の試合はほとんど経験していないのです。加えて1時間の時差があります。
でも大会初日はなんと12試合開始。台湾にしてみれば午前11時の開始時間になるわけです。そのためには少なくとも朝7時くらいには起きなければなりません(台湾なら6時です)。
「選手には事前に自己調整するように話していましたけど、元来、夜型の野球選手ですからね」一色コーチは、そうも漏らしていました。さすがにベンチで居眠りすることはないでしょうが、そんな調整も、こういう大会では必要なわけですね。
ただ、日本人の我々には理解不能な「火事場の馬鹿力」を秘めている選手ですから、練習と本番では“別人”になることも珍しくありません。なにせ第一回の本文でもご紹介したように、マンガのようなペナントリース、プレーオフを制してきたチームですから。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
スポーツ専門TV局で働いていたって、十人十色なわけで贔屓にしたいチームの1つや2つあったりするのが本音です。
というわけで、わが社のドラゴンズファンにコラムを書いてもらいました。
中日 悲願の日本一!
日本シリーズ第5戦。愛知県豊橋市出身 の編成担当Tは、豊橋名産ちくわ片手に応援いたしました!
山井投手の交代でいろいろ非難もありますが、こんな終わり方も何か中日っぽい?と思います。中日という球団はどこかヒールなイメージが付きまとう球団なのです。昨年の日本シリーズは新庄一色でした。多くの人が「日本ハム優勝で、新庄の引退に花を添える」的なシナリオを描いていたのでは・・・と思います。そうです、昨年は完全に中日は悪役だったのです。(見事その期待に応えるあたりも中日らしいですが・・・)
そして今年、実は嫌な予感がありました。ヒルマン監督 突然の退団発表!
おいっ今年もか?と嫌な想像をしましたが、今年はCSの勢いを維持し 見事53年ぶりの日本一と良い意味で私を裏切ってくれました。
そしてその夜は、
1番田尾が塁に出て♪ 2番平野が送りバント♪ 3番モッカがタイムリー ♪
四番谷沢がホームラン!いいぞがんばれドラゴンズ! 燃えよドラゴンズ!♪と
歌いながら湯船につかりました。
私の応援歌は 何故か「燃えよドラゴンズ '82」でとまっています。
アジアシリーズで優勝したら、さすがに「燃えよドラゴンズ!2007」を覚えます!
編成担当T
明日いよいよ開幕するKONAMI CUPアジアシリーズ2007!!
今年のアジアシリーズは去年までとちょっと様子が違うらしい!?
アジア各国・地域ファンの交流を目的とし、「アジアンナイト」と銘打ち、様々なファンサービスを展開。
明日8日(木)の18時PBの「中日ドラゴンズ×SKワイバーンズ」戦はKOREAN NIGHT!
先着10,000名様にラッキーカードを配布、ソウル往復航空券、ソウル市内ホテル宿泊券など豪華賞品をプレゼント!
しかも日本人女性に絶大な人気を誇る韓流スター「リュ・シウォン」さんが試合前に登場し、
始球式を行うらしいのです!!
9日(金)の「中日ドラゴンズ×統一ライオンズ」戦はチャイニーズタイペイナイトと題し、華流スターのピーター・フォーさんが登場!!
10日(土)の「中日ドラゴンズ×チャイナスターズ」は日中文化・スポーツ交流年試合に認定され、北京五輪のマスコットが東京ドームに駆けつけます!
皆さんもアジアを感じに、東京ドームに行ってみてはいかがでしょうか!?
プロモ担M
お次はピーター・マンロー、32歳です。
彼は開幕時から来てました。アメリカ人の先発投手って、基本的に試合前の練習は別ってヤツが多いんです。とくに先発の日はひとり離れてウォークマンで耳を塞いで、本を読んでいたり。サングラスしてることも多いので、見るからに「近寄るな」って感じなんです。でも登板明けの日は、こんな感じでリラックス。写真撮った日も、なにげに声かけて話し始めたら、喋るわ喋るわ。身の上話って感じで、マイナー時代から延々、聞かされました(語彙力の問題で、半分は理解できませんでしたが)。
でもまあ、アメリカ人で一度はメジャーを目指し、昇っては落ちして30過ぎると、やっぱりアジアから声がかかるんですよね。
で、金を稼ぐため、仕事としてやってくる。
その間の心の葛藤や想いは、そりゃいろいろあると思います。勿論、ビジネスと割り切って最後は来るわけだけれど。ほんと、こうした連中と接するたびに、野球という「娯楽」は彼らにとって「仕事」なんだと実感させられます。
その点、日本でプレーしている日本人選手は、甘い。
閑話休題。
ピーターは今季14勝。藩とともに統一の優勝を支えた原動力でした。
投げる球は、いわゆる“汚い球”です。まともなストレートなんてありません。それでゴロに打ち取り、フライを打たせる。そして稼ぐ。なにやら噂では、韓国チームからも関心が持たれているとか。監督の呂さんもそれを耳にし「じゃいっそのことSK戦に投げさせるか」と決めたとか。
その方がモチベーション上げて好投が期待できる、と言う計算ですな。台湾や韓国でプレーしている外国人選手にとっては、この大会は自分の力を見せつける機会でもあるわけです。まあそれで統一からサヨナラするのはちと複雑な思いもありますが、見方を変えれば「野球界とは一期一会」の世界。
監督もそう割り切っての起用でしょうか。と同時に、また別の場所やチームで意外な出会いもあったり。それもまた野球という世界の妙でもある。
ピーター登板明けの日は、こんな感じでぶらぶらしてます。
お次にご紹介する曹竣●(ツァオ・チュンヤン)は、台湾人投手。
2000年から数年間、中日にいました。でも中日では正直パッとした活躍が出来ず、台湾に戻ったクチです。今年で31歳。チームでは中継ぎをしています。
本人は「もう歳。身体がいうことを利かない」と達者な日本語で笑って言いますが、かつてはストレートえぐいスライダーで台湾屈指の右腕と讃えられました。で、希望を胸に中日に。
今大会は、その中日との対戦です。川上憲伸や、小笠原ほか、当時から仲の良かった投手とも再会を果たしました。まあ入ったチームが悪かった気もします。当時から中日の投手陣の層は厚かったはず。楽天みたいなチームだったら、もつと成績も残せたかも知れない。
でも誘われていく立場では、そんなチームの内情なんて知らないですからね。とくにアジア人選手の場合、代理人もいないことが多いし。そう言う意味じゃ、ちょっと気の毒というか、運もなかった選手かも知れません。ほんと「運」て大きい。ま、それはプロ球選手に限ったことではないけれど。
「アジアシリーズで日本に来たら、なにがしたい?」と尋ねたら「居酒屋に行きたい」と言ってました。東京ドーム近くの居酒屋に足を踏み入れたら、彼がいるかも知れません。
ま、その前に、中日相手に渾身の一球を投じて貰いたい。
そんな気持ちで応援するつもりです。
※●は、山へんに易です。
ツァオ・チュンヤン 「顔がでかいから写真、嫌だなぁ」と笑っていました。
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
アジアシリーズが直前に迫ってきましたので、韓国シリーズを振り返りながら、4選手をご紹介していきます。
SKの1勝2敗で迎えた第4戦、対戦相手のトゥサンは必勝を期して、今季22勝でリーグMVPの助っ人右腕、第1戦で完封勝利を挙げた、ダニエル・リオスを中3日でぶつけてきます。
これに対し、SKの先発は、高卒ルーキー左腕、19歳のキム・グァンヒョン。球団史上最高額の5億ウォン(約6,500万円)の契約金での入団した、将来を有望視されている投手です。シーズン中は3勝どまりでしたが、そのルーキーを大舞台の先発に送ります。そのキム・グァンヒョンが快投。150キロ台の速球を武器に、6回1アウトまでノーヒットピッチング。7回1/3を被安打1の無失点。奪った9つの三振が全て空振り三振という、胸のすくような投球です。これには試合後のインタビューで、キム・ソングン監督が「SKに大投手が誕生した」と語り、7日に東京ドームホテルで行われた、アジアシリーズ監督記者会見では「キム・グァンヒョンは、この大舞台に出ることで成長できる。このことはチームだけではなく、国にとっても大きな期待」と語りました。高校時代からの特徴である、マウンド上での笑顔は「ほほえみ王子(?)」として日本の野球ファンにも記憶されるかもしれません。
こんなガッツポーズが、アジアシリーズでも見られるか?
続いて、2勝2敗のタイで迎えた第5戦。この日の先発は、広島でもプレーし、昨年のアジアシリーズでは台湾・LaNewの一員として好投を見せた、ケニー・レイボーン。6回を無失点に抑え、役割を果たします。レイボーンは与四死球が99個とリーグワースト2位。この日もカウントを悪くして走者を許しますが、キム・ソングン監督いわく「四球で与えた走者では失点されていないという、シーズン中のデータがあるので、四球にはあまり心配していない」とのこと。アジアシリーズでも先発登板が予想されますが、ランナーを背負いながら、要所を締めるというピッチングとなりそうです。
アジアシリーズでは、日本球団のスカウトも関心を寄せるレイボーン
第5戦の打のヒーローは、今季、軍入隊から復帰し、4番に返り咲いた「帰ってきた4番打者」イ・ホジュンと、シーズン中はツープラトンシステムの採用で起用が減り、満足のゆく成績は残せなかった「球界一の美男子」キム・ジェヒョンのキャリアのある両選手です。
イ・ホジュンはシーズン中、チームトップの71打点。得点圏打率・3割8分4厘のチャンスに強い頼れる4番。今年12月の北京五輪アジア予選で初の代表チーム入りとなります
。
ムードメーカーで頼れる4番のイ・ホジュン
キム・ジェヒョンはLG在籍時の2002年、「股関節無血壊死症」で選手生命の危機に立つも、キムソングン監督(現SK監督)の下、手術を遅らし韓国シリーズでプレー。第6戦で代打出場し、二塁打性のタイムリーヒット。しかし、走ることが出来ずなんとか一塁へという、韓国シリーズの歴史の中でも記憶に残るシーンを見せた選手です。今年の韓国シリーズでは打率.364、2本塁打、4打点でMVPに。アジアシリーズでもシャープなスイングで快音を響かせることを期待したいです。
シャンパンファイトのあとのMVP受賞で、水もしたたるキム・ジェヒョン
次回はその他の主力選手をご紹介します。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
さて投手たちです。
エースはなんといっても藩威倫(パン・ウェイルン)。
25歳で代表チームでも常連の、大型右腕ですが、今年は肩の故障で苦しんだ一年でした。球速も本来出すMAX150キロにはほど遠く、夏頃までは133キロくらい。
登板間隔も開けなければならず、先発しては登録抹消、また投げて抹消ということもたびたびありました。
でも成績は16勝2敗。本人も「スピードだけが投球じゃないことを実感した」と言っていましたけど、あの球速、球威じゃ、確かに制球力に心血注ぐしかなかったはず。でも来年、大丈夫かな。五輪予選もエントリーされてますけど、おそらく外れる気がします。今大会は、聞いた話では中日戦らしいです、5日の段階では。普段は無口で、すっごく気のいいヤツですが、投げるときは怖い顔しています。
エースの藩威倫。見かけは強面ですが、笑うとハチミツクマさんです。
次は助っ人コンビの一人目、ネルソン・フィゲロア、33歳です。
9月半ばに入ってきました。マイナーが8月で終わるため、その後の1ヶ月、“パートタイム”的に台湾にやってくる外国人選手は、例年、珍しくありません。本人がその気なら、チームとしても来季のテストにもなるし。(それでもプレーオフや台湾シリーズに出られちゃう登録システムがすごい)。で、4試合に登板して4勝。球速も140キロ半ばだし、決して目を見張る球種を持っているわけではありませんが、なんとなく抑えてしまう。
彼、メジャーにも少しだけいて通算成績は5年間で7勝17敗、防御率4.65。
成績はたいしたことないですが、投球を見ていると、「ちょっとでもメジャーを経験した投手」っていう雰囲気があります。場慣れしているマウンドさばき。落ち着き。
要は、ツボを押さえたピッチングです。
それで台湾シリーズでは中三日で1,4,7戦と投げすべて勝ち、シリーズのMVPにも輝きました。ボーナスは幾らだっけな。そう言えば、記憶に間違いがなければ31歳の奥さんと6歳くらいの可愛い娘がいたはずです。一緒に台湾に来て、彼が投げる日に限らず、スタンドで応援していました。
考えてみりゃ、家族とはいえ大変ですよね。アメリカだ、メキシコだ、アジアの台湾だ、あっちこっち居を移して暮らしていくのも。あ、忘れてましたが、彼はアメリカ籍です。とまれ、こんなナイスガイには、少しでも長く稼いで、家族を暮らせて欲しいなと思います(大きなお世話ですが)。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
まずは敬意を表して監督から。台湾では総教練といいます。ま、ヘッドコーチですな、アメフト流にいえば。名前は呂文生(リュ・ウエンション)サン。ユニフォーム姿は堂に入っていますが、今季後半から監督になったキャリアわずか5ヶ月の御仁です。
呂さん、もともと統一のセカンドでしたが、選手時代にはそれほどの成績を残していません。プロが発足した90年から9年間プレーして、通算成績は541試合で打率.212、打点90、本塁打1。(でもそんな人ほど、名監督になったりしてますな、日本では)。
引退後は、他チームで内野守備コーチをしてましたが、今季、統一にコーチで復帰。で、前任の監督が前期に退任したのを受けて、監督になったという次第です。本人も「まさか今年、監督になるとは思っても見なかった」と言ってましたが、でもチームの雰囲気としては、次期監督候補だったみたいです。
采配は至ってシンプル。見た目、サインらしいサインはありません(笑)。いわば「その日のオーダーを決め、送り出すまでが監督の仕事」というタイプ。日本で言えば、阪神の岡田監督的ですかね。放任と言うほどではないですが、基本は選手任せ。その代わり、怠慢プレーをした選手はすぐベンチに下げ、へたすりゃ主軸でも即二軍。ってことも今季はよく見かけました。その点はシビア。
ちなみにユニフォーム姿は「知将」っぽいですが、普段着姿で台湾の街を歩いているとき、もし目が合えば……私なら絶対目をそらします(笑)。でもパンチパーマじゃないですよ。
呂さんです。
監督は打撃投手もします。
監督はノックもします。
監督はグランドならしもします。
次はコーチ。投手コーチは呉俊良(ウー・シュンリャン)。1974年生まれだから、まだ33歳。若いです。前期までは現役兼任投手で二軍にいました。で、監督交代と同時に引退して一軍の投手コーチに(だから背番号も39と、コーチらしくない番号だったりします)。日本ならあり得ないことです。でも台湾なら、アリです。しっかし苦労しています。先発はともかく、中継ぎ以降がしんどいチームなんで。でもって台湾の野球中継って、やたらベンチを映すんです。彼に限ったことではないけど、もし投手が打たれたり凡プレーしたら、すぐベンチの投手コーチを映す。やだよね、きっと。撮られてるのも、よくわかっています。だからあえて冷静な顔していたり。でも試合後にロッカーに戻ると、いつもうなだれてました、私が行ったときはいつも(苦笑)。自他共にまだ未熟を認める投手コーチですが、それだけに今大会のようなイベントは、いい経験にして貰いたいものです。
これが呉俊良投手コーチ。ちょっとトッポイです。
次は一色優(イッシキ・マサル)。名前の通り、日本人コーチです。役職は体能調整コーチ。要はコンディショニングコーチです。台湾でも近年はトレーニングコーチが増えましたが、通常、台湾でトレ・コーチは「体能コーチ」と書きます。でも彼の肩書きには「調整」、つまりコンディショニングを加えている。まあ日本でもこの微妙な違いは専門家でないとわかりませんが、少しでも「トレーニングとコンディショニングの違いを知って欲しい」という彼の思いが込められているのです。簡単に言えば、トレーニングって、筋トレとかパワーアップのイメージがありますよね? でもコンディショニングって言ったら、もうちょっとデリケートな感じがしませんか? ま、ここで講釈しているスペースはないので割愛しますが、とにかく彼は今、台湾でユニフォームを着ている唯一の日本人コーチです。プロ野球の経験は勿論、硬式の経験もありません。でも、とにかく野球の仕事がしたくて、いろいろあって台湾に渡りました。もうかれこれ10年近く前のことです。実は彼とはその当時からの付き合い。まさかアジアシリーズで日本に「凱旋帰国」する日が訪れるなんて、その当時には夢にも思ってみませんでした。個人的には、感無量。
これからも、少しでも台湾人選手の体と心のサポート役を続けて貰いたいと思っています。
一色コーチ。最近、ちょっとふけました(失礼)。
コーチはまだ他にもおられますが、全員紹介できません。多謝。
ということで、次は投手編です。
(文・写真 木村 公一)
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。
さて、今回は先日行われた韓国シリーズから、SKワイバーンズの各選手を紹介していきます。
2連敗で第3戦を迎えたSKは、先発にマイク・ロマノを送ります。ロマノは以前広島にも在籍し、今季SK入り。多彩な変化球と140キロ台後半の直球を持ち味に、今季12勝4敗。SK・加藤初投手コーチいわく「ロマノは立ち上がりが肝心。立ち上がりさえよければスイスイいく」とのことで、その言葉どおり、無難な立ち上がりを見せたこの日のロマノは、ピンチらしいピンチなく、6回を1失点に抑えマウンドを降ります。アジアシリーズでもレイボーン、チェ・ビョンヨンと並んで、先発投手の重責を担うことでしょう。
レイボーンを2人で今季29勝を挙げたロマノ
この日、SK打線で活躍を見せたのは1番のチョン・グンウ。俊足を生かし、がむしゃらに取り組むプレースタイルで、時にはそれがスライディングや守備時に、相手チームを怒らせてしまうことも。このシリーズ中は、打席に入るたびに、トゥサンファンからブーイングを浴びていました。本人は必死にやっているだけで悪気はないという、みなさんの学校や職場にもひとりはいるのでは?というタイプです。
というわけで乗せたら怖いタイプなのですが、1、2戦は沈黙。しかし第3戦は2安打、そしてホームスチールと、らしさがでました。アジアシリーズでもチョン・グンウの出塁が、SKの得点力に大きく影響しそうです。
第6戦ではホームランも放ち、パンチ力もあるチョン・グンウ
このシリーズでSKは、トゥサン相手に、1、2戦で6つの死球をぶつけ、それが伏線となり、第3戦では乱闘騒ぎが起きてしまいました。ゲームは9-1でSKが勝利し、対戦成績をSKの1勝2敗に。プレーオフで3連勝、韓国シリーズでも連勝のトゥサンでしたが、この乱闘を境に、流れは完全にSKに傾きます。
次回は韓国シリーズ第4戦の中から、SKワイバーンズの選手を紹介していきます。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
今年もアジアシリーズの季節がやってきました。
昨年に引き続き、韓国出場チームを担当する、韓国プロ野球の伝え手、室井昌也です。どうぞ宜しくお願い致します。
さて、今回は最初ということで、SKワイバーンズの球団紹介をしたいと思います。
韓国プロ野球は財閥が球団を持つケースが大半で、このSKもそのひとつ。旧鮮京グループで、通信や石油を扱う会社です。一般的になじみのあるところでは、携帯電話会社の「SKテレコム」や街中のガソリンスタンドなどで、「SK」の文字を目にすることができます。
球団発足は2000年。サンバンウルレイダースが資金難で球団消滅となり、新生球団として誕生したのがSKワイバーンズです。そういった意味では、東北楽天?ともいえますかね。本拠地は国際空港があることで、耳にされたことがある方もいるかと思いますが、インチョン(仁川)。ソウルの西、約40キロに位置する韓国第3、4の都市です。港町でもあるので、その点では横浜?ともいえますね。
ちなみに以前は青を基調としたユニフォームで、帽子にはWyvernsの頭文字のWを使用していたことから、横浜大洋を思わせるようなデザインでした。2006年より、親会社のC.I変更によりユニフォームはオレンジと赤を採用しています。
チーム名のワイバーンは英語で飛龍。中日との対決は「龍対決」ということになりますね。
飛龍のマスコット“WOW”と、韓国シリーズ第2戦で始球式を務めた、ワイバンズガールのイ・ヒョンジ
本拠地球場は2002年より、インチョンムナク(文鶴)球場を使用。30,400人収容可能の天然芝の球場で、最新鋭の設備を誇るメジャー風のスタジアムです。
韓国シリーズ第1戦のインチョンムナク球場
日本とゆかりのあるところでは、2006年に日本人助っ人として野手では初となる、塩谷和彦選手が在籍(死球による欠場でシーズン途中退団)。春季キャンプは沖縄県の具志川市で行い、今季は沖縄二次キャンプを前に、高知県でキャンプを行いました。
現在、韓国に日本人選手は在籍していませんが、このSKには加藤初投手コーチ、大田卓司打撃コーチ、福原峰夫守備コーチが在籍。アジアシリーズで凱旋帰国となります。
球団発足8年目で初の優勝を果たした、SKワイバーンズ。次回は韓国シリーズでの戦いを振り返りたいと思います。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
みなさま大変ご無沙汰しております。日本シリーズが終わり、アジアシリーズ・星野ジャパンと続く日本プロ野球界ですが、JSPORTSではそれらオフの野球も当然すべて見せます。そして今年もオフシーズン番組の定番『ガンバレ日本プロ野球!?』が始まります。2001年11月にスタートしたこの番組は今年で7年目を迎えます。出演 金村義明・大塚光二、ナレーター 西岡明彦は6年間変わらず7年目に突入します。キャンプ編・シーズン編も含めた全放送回数は44本に上ります。過去にカネさん・光ちゃんがインタビューした野球人は超大物揃いです。長嶋茂雄・王貞治・仰木彬・星野仙一・原辰徳・野茂英雄・イチロー・清原和博・佐々木主浩・松井秀喜・松坂大輔・松井稼頭央・金本知憲・矢野輝弘・斎藤隆・松中信彦・岩村明憲・藤川球児・上原浩治・高橋由伸・・・など、他に書ききれない大物も多数います!これらの大選手に出演してもらうのは至難の業だと思われるかもしれませんが、以外に選手はみんなこの番組を結構見てます。逆に出演したいと言われるぐらいです。そして今年の第1回目のゲストは45回目にして初の未成年、東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大投手です。マー君も高校時代は正月などに帰省した時に実家でよく見てたそうです。11月17日(土)が初回放送です。今回も興味津々の内容になってます。是非ご覧ください。野球好きP。
中日ドラゴンズが53年ぶりに日本一に輝き、
KONAMI CUPアジアシリーズの出場チームが全て決まりました!!
ここでまず「KONAMI CUPアジアシリーズ」について簡単に説明を・・・・。
今年で3回目を迎えるアジアNo.1プロ野球チーム決定戦、それがアジアシリーズ。
日本、韓国、チャイニーズタイペイ、中国の各国リーグ優勝チームが総当り戦を行い、
その後上位2チームが決勝に進出。
過去2回大会は千葉ロッテ、北海道日本ハムのいずれも日本チームが王者に輝きました。
今年のアジアシリーズは11月8日(木)に開幕!!
アジアNo.1の座を目指す各国代表チームは以下の通り。
チャイニーズタイペイ代表は、昨年アジアシリーズに出場したLA NEWベアーズを破って「統一ライオンズ」に決定。
韓国代表は2000年の球団創設以来、初の韓国チャンピオンに輝いた「SKワイバーンズ」。
中国はオリンピックを控え、選抜チームのチャイナスターズが出場。
そして我らが日本代表は、豊富な投手陣、荒木&井端の不動の1・2番、巨砲タイロン・ウッズを誇る中日ドラゴンズが出場!
クライマックスシリーズ、日本シリーズと圧倒的な強さを見せたオレ流采配で何としてでもアジアNo.1の座を勝ち取って欲しいものです!
そして星野ジャパンが出場する12月の北京五輪予選に弾みをつけたいものですね!
本日11月1日(木)に中日ドラゴンズが、日本シリーズ優勝を決めた場合J sports 2で「日本一! 中日ドラゴンズ祝勝会」を急遽、生中継いたします。
※放送時間未定 /最大延長27:00まで