さて、今回は先日行われた韓国シリーズから、SKワイバーンズの各選手を紹介していきます。
2連敗で第3戦を迎えたSKは、先発にマイク・ロマノを送ります。ロマノは以前広島にも在籍し、今季SK入り。多彩な変化球と140キロ台後半の直球を持ち味に、今季12勝4敗。SK・加藤初投手コーチいわく「ロマノは立ち上がりが肝心。立ち上がりさえよければスイスイいく」とのことで、その言葉どおり、無難な立ち上がりを見せたこの日のロマノは、ピンチらしいピンチなく、6回を1失点に抑えマウンドを降ります。アジアシリーズでもレイボーン、チェ・ビョンヨンと並んで、先発投手の重責を担うことでしょう。
レイボーンを2人で今季29勝を挙げたロマノ
この日、SK打線で活躍を見せたのは1番のチョン・グンウ。俊足を生かし、がむしゃらに取り組むプレースタイルで、時にはそれがスライディングや守備時に、相手チームを怒らせてしまうことも。このシリーズ中は、打席に入るたびに、トゥサンファンからブーイングを浴びていました。本人は必死にやっているだけで悪気はないという、みなさんの学校や職場にもひとりはいるのでは?というタイプです。
というわけで乗せたら怖いタイプなのですが、1、2戦は沈黙。しかし第3戦は2安打、そしてホームスチールと、らしさがでました。アジアシリーズでもチョン・グンウの出塁が、SKの得点力に大きく影響しそうです。
第6戦ではホームランも放ち、パンチ力もあるチョン・グンウ
このシリーズでSKは、トゥサン相手に、1、2戦で6つの死球をぶつけ、それが伏線となり、第3戦では乱闘騒ぎが起きてしまいました。ゲームは9-1でSKが勝利し、対戦成績をSKの1勝2敗に。プレーオフで3連勝、韓国シリーズでも連勝のトゥサンでしたが、この乱闘を境に、流れは完全にSKに傾きます。
次回は韓国シリーズ第4戦の中から、SKワイバーンズの選手を紹介していきます。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
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