【華流野球報告2007】前日練習・そして打撃編その2

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統一の場合、ブリトーとともにクリーンナップを打つ4番の高国慶(カオ・コーチン)も代表的な打者です。
4年目の今季、大ブレイクしたスラッガーです。
シーズン最多安打の新記録152本を達成。シーズン打率は.358。
粗さはあるけれど豪快さは魅力の、五輪代表候補にも名前を連ねている打者です。得点圏打率.355。対左長打率.608。対右長打率.539と、今季残した数字もマンガのよう。プロ入りした1年目に12本塁打を記録して、その当時から台湾を代表する打者の期待をもたれましたが、その後は低迷。

やはり粗さがすべてなんですよね。甘い球はガンガン飛ばすけれど、ちょっと厳しいコースを攻められると、途端にバットが湿ってしまう。このあたり、やはり台湾の打者の課題というか限界です。 

カオ・コーチン.jpg
カオ・コーチン 
「この逞しさ。もう一皮むけたら、いい打者になるのだけれど。」
  
勿論、1番を打つ楊松弦(ヤン・ソンシェン)や2番の潘武雄(パン・ウーション)など、シュアーな打者もいます。でも、彼らも「ここ」というウィークポイントを持っている。勿論、日本の打者だって「穴」はあります。ただ台湾選手の場合、なかなかそれを克服できない。ひとつには「それでも最終的には結果を出している」ということ。だから欠点の克服に対して、もうひとつ真剣味が加わらない。リーグのレベルの問題もありますね。そういう点がクリアされていくことが、台湾野球のレベルアップにも繋がると思うのですが。その意味でも、他国と対戦する今大会のような舞台は、彼らにとっても貴重な体験ができる場所だと思います。

パン・ウーション.jpg
パン・ウーション 
台湾でも数少ないシュアーな打者。ちょっと高橋由伸が入っている気が(そう思うのは私だけ?)
 
そうそう。忘れてならない打者がいました。
プレーオフで捕手ながら1番を打った高志鋼(カオ・ツーカン)です。しぶとい打撃と冷静なリードが持ち味。札幌のアテネ五輪予選では韓国からサヨナラ打を放つなど、勝機に強い打者です。
北京五輪予選でも正捕手の筆頭候補。盗塁阻止率.250というのが気になりますが、まあ盗塁は投手のフォームが大きかったりという別の要員もあるので。
決して大きいのはありませんが、ライトにちょこんと打ってみたり、とにかく「ここ」という場面では楽しみな打者です。今大会も、相手投手が左だったら、彼の1番も実現するかも。
そんなにこだわるのも変化も知れませんが、「フツーの野球」ばかりじゃつまらないと思いませんか? プロならば、やはり「フツー」じゃないものを見せてくれることも大事。私はそう思う一人です。だからこそ、統一のような破天荒なチームに魅力を感じたりするのです。
ツーカンの1番、そして一塁に出たら盗塁! 実際にプレーオフでも見せてくれたような「意外性」を、今大会でも発揮して欲しいと願って(祈って)います。

カオ・ツーカン.jpg
カオ・ツーカン
捕手にしちゃ、甘いマスクで台湾でも女の子に人気があります。
日本の俳優・河合我門を思い出しましたが、それは私だけ?

そんなこんなで、大会初日。中国戦に臨みます。

(文・写真 木村 公一)

木村公一
木村公一

1961年東京生まれ。80年代半ばから韓国プロ野球を取材。台湾は90年のプロ発足時からフォロー。アメリカもメジャーリーグからマイナー、独立リーグと野球あるところ歩き回る。著書に『裏方―物言わぬ主役たち プロ野球職人伝説』(角川書店)など。

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コメント(3)

其實台灣的獅迷都說高志綱比較像玉木宏!!!

ch� luogo piacevole. lo gradisco, yeah, io!)))

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このページは、が2007年11月 8日 11:39に書いたブログ記事です。

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