J SPORTSさんでは「北京五輪アジア地区最終予選」の中継もあるようなので、アジアシリーズに出場したSKワイバーンズに所属する、韓国代表選手について、ご紹介します。
SKから代表入りするのは6人。でしたが、外野手のパク・ジェホンがミン・ビョンホン(トゥサン)と入れ替わったため、5人となりました。理由としては、「元々、パク・ジェホンはスタメン起用ではなく、経験豊かなパク・ジェホンをベンチに置いておくよりも、強肩で足が速いミン・ビョンホンの方が、使い勝手がよい」というのが理由のようです。
投手では、中日との初戦、4番手で登板したサイドハンド守護神、チョン・デヒョン。学生時代のシドニー五輪と、ワールドベースボールクラシック(WBC)で代表入りしています。キム・ビョンヒョン(マーリンズ)が代表入りを断ったため、チーム唯一の横手投げとなり、最終メンバーとして台湾入りすることでしょう。
そして、捕手のパク・キョンワン。現在4人の捕手が代表入り。最終的には2、3人がエントリーされる見通しですが、パク・キョンワンは韓国シリーズ、アジアシリーズでのリードで再評価され、こちらも最終メンバーに残りそうです。
内野手は、一塁手で4番打者だったイ・ホジュン、遊撃手で1番打者のチョン・グンウ。イ・スンヨプ(巨人)が左手親指付け根の手術で、代表入りしないため、イ・ホジュンは一塁手、または指名打者で出場の可能性があります。また、チョン・グンウはチームではショートですが、代表チームには、パク・チンマン(サムソン)、キム・ミンジェ(ハンファ)という鉄壁の両選手がいて、二塁手の控え。人数的に最終メンバーに残るのは困難に思われましたが、こちらも最近、評価がアップしています。足があり、パンチ力もあるだけに、首脳陣も最後まで悩むことでしょう。
そして外野手は、中日との決勝戦で5-5の同点とする2ランアーチをライトスタンド上部に叩き込んだ、イ・ジンヨン。WBCでの活躍で「国民的右翼手」と言われ、キム・ソングン監督は彼を「国際大会要員」と冗談めかして評していましたが、決勝戦での値千金の一発で、今回も国際舞台での勝負強さを見せつけました。
SK所属の代表選手たちも、既に召集されているメンバーと合流し、韓国代表チームの合宿地・沖縄入り。アジアシリーズでの戦いが自信となって、五輪予選で実力が発揮されることを期待します。
(文 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
コメントする