今年もアジアシリーズの季節がやってきました。
昨年に引き続き、韓国出場チームを担当する、韓国プロ野球の伝え手、室井昌也です。どうぞ宜しくお願い致します。
さて、今回は最初ということで、SKワイバーンズの球団紹介をしたいと思います。
韓国プロ野球は財閥が球団を持つケースが大半で、このSKもそのひとつ。旧鮮京グループで、通信や石油を扱う会社です。一般的になじみのあるところでは、携帯電話会社の「SKテレコム」や街中のガソリンスタンドなどで、「SK」の文字を目にすることができます。
球団発足は2000年。サンバンウルレイダースが資金難で球団消滅となり、新生球団として誕生したのがSKワイバーンズです。そういった意味では、東北楽天?ともいえますかね。本拠地は国際空港があることで、耳にされたことがある方もいるかと思いますが、インチョン(仁川)。ソウルの西、約40キロに位置する韓国第3、4の都市です。港町でもあるので、その点では横浜?ともいえますね。
ちなみに以前は青を基調としたユニフォームで、帽子にはWyvernsの頭文字のWを使用していたことから、横浜大洋を思わせるようなデザインでした。2006年より、親会社のC.I変更によりユニフォームはオレンジと赤を採用しています。
チーム名のワイバーンは英語で飛龍。中日との対決は「龍対決」ということになりますね。
飛龍のマスコット“WOW”と、韓国シリーズ第2戦で始球式を務めた、ワイバンズガールのイ・ヒョンジ
本拠地球場は2002年より、インチョンムナク(文鶴)球場を使用。30,400人収容可能の天然芝の球場で、最新鋭の設備を誇るメジャー風のスタジアムです。
韓国シリーズ第1戦のインチョンムナク球場
日本とゆかりのあるところでは、2006年に日本人助っ人として野手では初となる、塩谷和彦選手が在籍(死球による欠場でシーズン途中退団)。春季キャンプは沖縄県の具志川市で行い、今季は沖縄二次キャンプを前に、高知県でキャンプを行いました。
現在、韓国に日本人選手は在籍していませんが、このSKには加藤初投手コーチ、大田卓司打撃コーチ、福原峰夫守備コーチが在籍。アジアシリーズで凱旋帰国となります。
球団発足8年目で初の優勝を果たした、SKワイバーンズ。次回は韓国シリーズでの戦いを振り返りたいと思います。
(文・写真 室井昌也)
室井昌也

1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。今年もアジアシリーズのプロモーションとして11月10日に「韓国プロ野球トークライブ」を実施。
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